「だってお酒も、それに南部の名物料理も。
追っかけられたせいであなたにろくに美味しいもの、食べさせてあげられなかった!」
もう、思い出しちゃうじゃない。後悔しないって言ったのに。
もっと楽しませてあげたかった。おいしいご飯もお酒もスイーツも。
だけどお支払いのたびに露骨にこの人が顔をしかめるし。
そうよ!もしかしたら民俗村とか案内したら喜んでくれたかも。
何か今後のヒントがあったかもしれないじゃない!
どうしてあの時気が付かなかったの。ハーブティが欲しいからって。
どうせなら民俗村に行った方が人も少なかったろうし、この人なら私とは違う視点で見られたはずよ。
いっそ景福殿とか・・・ああ、どうなの?逆なのかな。景福殿なんて見たら悲しい気持ちになっちゃうのかしら。
景福殿が出来てるってことは、つまり高麗が終わるってこと。
イ・ソンゲの治世が来て、開京から漢陽に遷都されるってこと。
でも、その李氏朝鮮の誕生がどうしようもない流れだとしても。
この人があの男に殺されるわけじゃない未来、そしてもしかしたら李氏じゃない朝鮮が。
王妃媽媽の御子様が治める国が出来るかもしれないじゃない。
両班制度なんていう、21世紀の財閥制度の基礎みたいなのを作るような国じゃなくて。
純粋に能力で評価されて、公平に仕事ができる国が。
この人なら、その方法を見つけられるかもしれないじゃない!
「ヨンア!」
「・・・はい」
「また絶対行こう!今度は魅惑の韓国ツアー、おいしいお酒とご飯とソウル近郊観光地巡り!!絶対に、絶対に付き合って!!」
私の興奮した叫び声に、あなたは困った顔で首を振った。
「私利私欲では行けぬのでしょう」
自分の言葉に顔を赤くしながら、私は必死に言い訳する。
「じゃあね、ほら、韓国ツアーはおまけって事で。メインの目的がまた別にある時に。だから絶対行こう!ん?」
「・・・約束はしません」
「天界ではしないだけでしょ?ここは高麗じゃない!!」
「我欲の為の約束は」
「頭が固いのよ、だいたいヨンアは。いいじゃない、教えたでしょ!
何ならここでもう1回、天界流のトジャンする?!」
あ、今度はちゃんと思い出したわね。
アルコールじゃ絶対赤くならないあなたの耳たぶが赤くなったのを見て、私は吹き出す。
何のことだか分からないみんなは、きょとんとしてこっちを見てる。
その視線に気付いたあなたは、椅子の上で私に少しだけ体を倒した。
「・・・では宅で、高麗流の返礼を」
周りのみんなに聞こえないように、近付いた耳元で低い声で言う。
今度は思い出した私が、耳たぶだけじゃなく首まで真赤になる。
慌てて両手でほっぺたを隠して、頭を垂れてあなたに告げる。
「・・・ごめん。もう言わない」
「はい」
あなたは勝ち誇ったように頷くと、剣を静かに立て掛け直した。
そんな私たちを嬉しそうな目で、テマンがじいっと見つめてる。
大きな声で叫んだり、急に顔を赤くしたり。
医仙はいつでもそうだ。大護軍にあれもやりたい、これもやりたい。
まだ出来てない、まだ足りない、もっと出来るっていつも思ってる。
大護軍がいつもそう思ってるのと同じだけ。
医仙が天界で、大護軍に何をしたかったのかはわからない。
だけど大護軍は医仙がいるだけで、こうやって一緒に帰って来られた。
それだけで最高にうれしいって思ってる。
他には何もいらないって思ってる。
医仙がしたかったことが出来ても出来なくても、大護軍は足りないなんてこれっぽっちも思わない。
それは医仙だっておんなじだ。
幸せそうな顔で内緒話をしてる二人が見られて、それだけで俺は心があったかくなって。
お帰りなさい、大護軍。 お帰りなさい、医仙。
二人が元気であの門を出て来て、最初に出迎えられて、俺はそれだけで飛び上がるほど嬉しかった。
きっとみんな同じだ。だから待ってられなくて、今晩だってこうしてここに集まった。
「う、医仙」
「うん?」
「大護軍」
「おう」
どれだけ嬉しいか、待ってたか伝えたいのに、声が続かなくて。
「あ、あの」
医仙はそれでも優しい目で、俺の言葉をずっと待っててくれる。
そして大護軍はそんな医仙と俺を見比べて、顎で頷いてくれる。
おかえりなさいと改めて口に出すのが、何だか照れくさくて。
「高麗流の返礼って、何ですか」
思わず訊いた俺に、医仙と大護軍が同時に呑んでた酒でむせ込んだ。
【 2016 再開祭 嘉禎 ~ Fin ~ 】

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さらんさん、おはヨンございます❤️
帰ってきて冷静に考えると、ここも行きたかった、あれも食べたかったって色々思い出されるでしょうね~!
でもその時は夢中だからね!
二人が無事に帰ってこられただけで皆嬉しいもの❤️
特に一番近くで二人を見て来た弟分のテマンなら余計だと思う♪
秘密の話もテマンにはしっかり聞こえていたようで❤️
高麗風の返礼( ´艸`)
テマンには分からないかぁ~
察しても無理なのかなぁ~o(*´ヮ`*)o
目的が達成されて天界珍道中楽しかったですね♪
さらんさん、お疲れでした!
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さらんさん
途中二人が離れたときに
もしかしてまた離ればなれになるのか?
と勝手にハラハラしたり
有名人でないのに一般人パパラッチに
写真とられまくられたり
ウンスが妊婦とうそついたり
ヨンが人の態度の異変に気付いて
逃げ出したときにもドキドキして
マジに高麗にちゃんと帰れるのか?と
またハラハラして
凄く楽しいお話しでした。
さすがさらんさんだなぁ
お話ありがとうございます。
また次のお話も楽しみです。(*^^*)
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こそこそーっと ないしょ話じゃないの?
テマンには 聞こえちゃった?
(๑⊙ლ⊙)ぷ
やぁだぁ~ もぉ
天界にいって、帰ってきても
知ったまま 変わらぬ二人に安心して
変わらず 仲良く 互いを思いあう。
そして この二人のまわりに
集まる 仲間たち
しあわせねー ヨンもウンスも
二人のいる場所は…。
ありがとうございました。
無事に高麗に 戻れましたね。
もっと もっと ヨンに 天界体験させて
あげたいけど なかなか 難しいわね(•́ε•̀;ก)
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ウンスが騒ぎ、ヨンが静かに聞き、時には話を止めさせる。やはり、最後は、ヨンの勝ち!
周りの皆は、その様子を嬉しく見つめる。
その空間が、好きだなぁ!
テマンくん、よく聞いてくれました!!
私も、ヨンの言葉で教えて欲しい。
「高麗流の返礼って、何ですか」
の、答え・・・・♪
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43話、、
長いかったけど毎日更新されて楽しかったです。
ドラマでは次に天門が開くのはってありましたがよく考えたら何があるか分からないのが信義ですよね、だから好きです。
もしかしたらウンスの両親がって思ってましたがそれだとウンスの気持ちが揺らぎますね。
最後のテマン目線の話良かったです。
あ、でもテマンのあの台詞は私もぶふって吹き出しました。
次のリクがどの様な話になるか楽しみにしてますが無理は禁物ですよ。
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さらんさん。
ひとまずお疲れ様でした。
凄い‼︎さすがさらんさん。大作ですね(^o^)/
もう凄くワクワクドキドキしながら毎日読ませて頂きました。
この世界の未来はきっと明るいものになったのだろうと、この続きは私のイメージの世界の中で勝手に進めて参ります(*^^*)
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毎回、心躍らせながら夢中でよませていただきました!
最終回のテマンの心の声に涙してしまいました。
そしてラストシーンになみだ笑顔になり、胸があったかくなりました。
ボブディランが歌う、ADELEが歌う"Make you feel my love" ヨンとウンスの二人のために、
二人と二人巡る人たちをいつも細やかな優しさとあたたかい愛情で描いてくださる、さらんさんに届けたいと思います。
素敵な作品をありがとうございました。
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誰よりも 帰りを待ってたのは
テマンかもね…
大切な大護軍
その大護軍の大切な人 医仙
かわいい弟のようなテマナだけど
高麗流の返礼は 教えられないわね\(//∇//)\
嘉禎 全43話
さすが さらん様
とっても面白かったです
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ウンス。
可愛い~~(^3^)/
民俗村と景福殿。懐かしいです!
ヨンと一緒に行きたかった~(笑)
高麗流返礼…テマン君知りたいよね!
私も知りたいわ❤
さらんさん❤
一章完結お疲れさまでした。
本当に素敵な天界でーと。
楽しいかったです(^^)
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嘉禎・43(終)までありがとうございました。
いっぱい初めてのヨンさんと可愛い酔っぱらいウンスさんに会えて嬉しかったです(≧∀≦)
そして、ヨンさんのモテぶりにウンスさんが「浮気したらこうよ」とスクランブルエッグをフォークで突き刺して食べるところは笑いました(^∇^)
何はともあれ無事高麗に戻ってこれて良かったです!!
自業自得のトクマン君には死なない程度に頑張って行ってもらいましょう(▼∀▼)
最後に天然テマン君にやられました(≧∇≦)b
次の更新楽しみにさせて頂きます!お疲れさまでした
★☆(*´з`*)☆★
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さらんさま、はらはらどきどきの毎朝、毎晩♪
楽しくて、私もソウルの街を、ヨンとウンスと一緒に駆け抜けたような気分です。本当にありがとうございました!!
高麗の未来が、幸せな歴史で現代のソウルに繋がりますように。。。冷水シャワーで滝行していたヨンが・返礼(済)・なようで、ますます幸せになりました♪
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さらんさま、こんばんは。
ヨンが素敵すぎて、あまーいでーととは行きませんでしたね(^_^)
お隣の国、韓国にヨンがやって来ているような、そんな気持ちで読ませていただきました。
次のお話も楽しみにしています!
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さらんさん、こんばんは。
「嘉禎」ドキドキしたり、ハラハラしたり、思わずニヤニヤしちゃったり、とても楽しませてもらいました。
ヨンとウンスのお互いを想いあう深い深い愛情、
二人を護る周囲の人達の深い愛情、
人間愛に溢れていて、ヨンとウンスは幸せですね♪
「嘉禎」での私の一番のお気に入りは、
37話での
「護ります」「信じてる」この言葉です。
短いこの言葉に、思わず涙…です。二人ならどんな事も乗り越えられる。幸せな二人に涙…です。
さらんさんワールド、さらんさんが選び紡ぐ言葉に心揺さぶられ、毎日いつもの時間に、私も幸せを感じてます。
素敵なお話をありがとうございます。
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さらんさん♥
ヨンにとっては、何もかもが
刺激的だった天界から
無事に二人揃って高麗に戻り
ホッとしたでしょうね。
ウンスにしてみたら、
食べさせたいものや
見せてあげたいもの、
着せてみたい服なども
たくさんあったと思いますが
高麗のお金が使えないと
ヨンが良い顔をしないのですね…。
(-_-;)
今回のお話は本編とは別の
いわば“特別編”ですが
ウンスが望むとおりの
幸せな将来が待っていると
いいな…と思いました。
さらんさん、
此度も素敵なシリーズを
日々お届けくださり
ありがとうございます♥
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何事!と幕を開けた嘉禎。
ドキドキ、ワクワク、ハラハラ、♡が沢山盛り込まれて、
毎回お話に引き込まれました。
天界でもヨンは頼もしく素敵だし、ウンスは可愛かったー。
常々、門をくぐるなら絶対二人で!
二人一緒なら、どこへ行っても大丈夫!と思っていたけれど。
高麗に戻って、みんなに囲まれている様子を見ていたら、
やっぱりこの高麗がヨンとウンスの居る場所なんだな、と
つくづく思いました。
ふふふ、テマン、私も吹き出しちゃったよ(`∀´)
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さらんさん、こんばんわ。
嘉禎全43話本当に楽しくて、素敵な時間でした。
ありがとうございます、そしてお疲れ様でした。
ヨン、ウンス無事に帰って来れて良かったね!思い出がまた沢山増えたし…
ウンスが「帰ってきた」ッテ言ったのがヨンにとって嬉しいのも伝わってきましたよ~(*^ー^)
なにより、物語のどの会話を切り取ってもヨンもウンスも、自分の事より相手の事だけを、ただただ純粋に想っているのが伝わってきて鼻の奥がツンとしたり…
で、最後のやりとりでニヤニヤして、テマン発言で私までむせました(笑)
願わくば、皆のこの幸せな時間が続きます様に。
本格的な暑さがせまってきたので、さらんさん無理をせずにご自愛ください。本当に素敵な時間をありがとうございました♪
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嘉禎・全43話お疲れ様でした~
ハラハラ・ドキドキの天界デート!!
向かう時は2人の微妙な空気に心配したけど、流石ラブラブ夫婦…要らぬ心配でした!!
エレベーターに驚き、料理に撃沈し、天界の初陽に息を止めるヨンさん。おまけにSNSにまで晒されて!
どれも新鮮な姿で素敵でした~♪
やらかしちまったトクマン…糠喜び後の悲痛な叫びを想像すると爆笑です!
流石は髭女房♪大護軍の肚を分かってらっしゃいますな~!!
おっと!!
テマンくん、高麗流の返礼は知ると鼻血ブーになっちゃうからヒ・ミ・ツ(//∇//)
さらん様ありがとうございました~♡
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又々失礼します。読むだけで疲れました。何処迄もヨンは、ウンスの事で苦労が、続くと言う事ですね。自由気ままなウンス貴女の頭の中どうなってるの ??