「やだ、2人ともどうしたの?」
やっと懐かしい開京に到着して、ようやくみんなに会えたのに。
あなたは微妙な苦笑いを浮かべて、静かにグイグイ飲んでるし。
チュンソク隊長はそんなこの人の様子に溜息ばかりついてるし。
「・・・いえ」
あなたは盃を握ったまま、こっちに顔を向けてちょっと笑った。
「思い出しておりました」
「天界の焼酎?」
あ、絶対違うわ。聞いた瞬間の顔を見れば分かる。
あなたは言われて初めて思い出したみたいに、目を丸くしてる。
「天の国にも焼酎があるのかよ、旦那」
感心したみたいに、シウル君とチホ君がテーブルに乗り出す。
「ああ」
「味も同じなのか」
「・・・いや」
「何だよ、そんな良いとこに行ったのかよー!心配したんだぞ、どんなとこなんだかさっぱり判んねえし」
チホ君がようやく安心したみたいに、手に持ってた槍をどん、と大きな音をたてて床についた。
「黙ってさ、水臭えだろ。声かけてくれりゃ俺が一緒に行ったのに」
それに頷いたシウル君が怒ったように、迂達赤のみんなを見渡した。
「だいたいみんな薄情だろ。いっくら天女が一緒だからって、誰かついてこうって思わなかったのかよ、旦那に」
その声に、テマンがきっと顔を上げる。
「俺達だって知ったのは大護軍がで、出掛けてからだったんだ!知ってたら必ずついてった!」
トクマン君が頷くと、顔を赤くして唾を飛ばす。
「勝手に動けば、結局大護軍が責められるんだ。そんな事出来る訳ないだろう!
どれだけ悔しい思いで待ってたと思ってる!」
手裏房のみんなの言い分も、迂達赤のみんなの言い分も分かる。
そうよね、きっと先にばれてたら必ずみんなそう言った。
タウンさんもコムさんもきっと同じ。国境隊のみんなも、そして門の横の官軍のみんなも。
本心では仕事を放ってでも、ついて来たかったに違いない。
この人が止めたから、この人が責められるから来られなかった。
この人がそれぞれに託した場所があるから、守ろうって心に決めて、この人を信じて待ってくれた。
だからあなたは死んじゃダメ。イ・ソンゲに殺されたりしちゃダメ。私の為じゃなくても良いから。
あなたを信じてる人たちの為に。誰よりあなた自身の為に。
私も一緒にいる。あなたを幸せにしたいから。笑って欲しいから。
みんなが大騒ぎしてる真ん中、困ったみたいに顔をしかめてるあなたはきっともう、その重さをよく知ってるはずだから。
「・・・お前ら」
どんどん逸れてく話に呆れるみたいに、あなたが小さく首を振る。
「留守中、延々とそれか」
「いえ」
チュンソク隊長が小さく笑って首を振る。
「無事に帰って下さったから罵りあっています。今まで暗い顔を突き合わせて、帰りの報せを待っていましたから」
「・・・そうか」
あなたは諦めたみたいに笑って、もう一度盃をぐっと干した。
「そうだよ旦那、飲め飲め」
シウル君がごまかすみたいに言って、空の盃に焼酎をたっぷり注ぐ。
「うまい焼酎、久し振りだろ。天の国とは味も違うなら」
「確かにな」
あなたはそう言って首を振る。そうよね、確かにだいぶ違う。
21世紀では全部機械醸造、ほとんど希釈方式だものね。
テーブルに肘をついて、手元の素焼きの大きな盃を鼻先に上げる。
こうして嗅いでも、香りだって全然違うわ。
未来の焼酎は砂糖や人工添加物も入ってる。今とは全然味も、それに飲み方も違う。
何しろこの時代メクチュはないから
「・・・ああ!!」
突然叫んだ私に、横のあなたが素早く盃を置いて剣を握る。
チュンソク隊長が立ちあがる。テマンもトクマン君も素早く周囲を見渡す。
チホ君が槍を握って、シウル君が背中に手を回す。
叔母様が向かいの私の顔を鋭く見つめる。
ちょうどつまみを運んで来てくれたマンボ姐さんも
「どうしたんだい、天女」
慌ててつまみの大きなお皿をテーブルに置いて、私の顔を覗き込む。
「ポ」
「ぽ」
私の声をそう繰り返すあなたを、じいっと見つめ返す。
「ポ、クダンジュ!」
「・・・は?」
私の叫び声に黒い瞳がすうっと細くなる。
「すっかり忘れてた!ヨンアに飲ませたかった!ポクダンジュ!」
「爆弾・・・酒」
「あのね、ビールのジョッキに焼酎を」
「・・・酒の話ですか・・・」
呆れたように呟いて、あなたは握ってた剣から静かに手を離す。
力を抜いたあなたを見て、チュンソク隊長が座り直す。
テマンとトクマン君が息を吐いて、目が穏やかになる。
チホ君が槍をゆったり抱え直す。シウル君は背中の矢から指を引く。
そして叔母上は今まで見た中で一番呆れた顔で、私じゃなくて横のあなたに首を振った。

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みんな心配してたんだね~
そして やっぱり ちょっとは
天界に興味があったかな?
でもさ 高麗に居るのが一番なのかも
こうして 二人が戻ってきたし
知らなくっていいこともあるし~
また もとの生活に戻ろうかねぇ
ウンス ヨンに爆弾酒飲ませたかったの?
( ´艸`)
やっぱり 変わらない 天女ですな。
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ヨンとウンスを取り巻く家族。
こういう雰囲気が大好きです(*^^*)
血の繋がりだけじゃない家族です❤
ウンスの叫び声に、ヨンや皆の反応!
やっぱり高麗ですね~~(^^)
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みんな、ヨンとウンスを心配してくれていた。
当然よね。いつ戻ってきてくれるのか、全くわからないのだもの。ウンスが、一人で天門をくぐり、帰ってきたのは、高麗時間では4年後だったもの。二人が行くことを知れば、一緒に行きたいと思うはず。または、ヨンの責任にならないように、必死に待っているはず。
こうして和やかに、仲間と、あれこれ言い合うことができるなんて、幸せなのよね。
帰ってきたんだな・・と、今、ヨンとウンスは心からほっとしていることでしょう。
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さらんさん、こんばんは❤️
そりゃーみんな着いて行きたかったてすよね~
でもヨンならそんなことさせないだろうけど。
みんながいるから留守を任せられたんだと思いますしね♪
ウンス、爆弾酒ですかww
大声で周囲に警戒させながら思い出す仕草が目に浮かぶようo(*´ヮ`*)ow
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本当!ヨンがポクダンジュ飲んだら
どうなるか…見てみたかったわ
爆弾酒飲んでも 変わらずにいれるかしら
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天界へついて行こうか...
冗談か、本心か、昔は、迷いの中で言ったヨンです
チェ尚宮さま、叔母としては心配だったかも知れません!
でも、ウンスさんを見てると、なんだか安心するやら呆れるやら?
高麗の家族に身守られていたら、爆弾酒も大丈夫よ(笑)
さらんさまとヨンに料理されて
トクマン君は、すでに酒の肴で膾(済)です♪
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無事にもどれて良かった♡
そして、いつもの風景にほっとしました(^^)
ドキドキと、わくわくと、お話の楽しさに引き込まれて、楽しくて嬉しかった(//∇//)
続きも楽しみです(~▽~@)♪♪♪