街道に出る前、この方の笠を今一度被せ直した。
それでも目を引く方だ。
俺が前を、左右をテマンとチュンソクに護らせ、早足で街道を突切り一番手近な旅籠に飛び込む。
チュンソクが旅籠の主と交渉している間テマンを走らせ、男物のチョゴリとパジをひと揃えさせた。
表門から一番の死角で、かつ護りを敷きやすい中庭の部屋を確保した後。
チュンソクとテマンは部屋の戸より、左右にそれぞれ五歩離れて立った。
其処でようやく、この方の笠を外す。
纏めて笠に隠していた髪が、さらりと音を立て流れ落ちる。
部屋の隅に置かれた椅子を二客運んで一客に腰かける。
この方はさすがに少し疲れた様子で俺の足元に腰をおろし、俺の膝の上に横向きに頭を預けた。
「お掛けにならないのですか」
その横顔を膝に乗せ、頬にかかる髪を指先で梳きながら静かに問うと、心地良さげに瞳を閉じたまま
「ここが良いの」
と微笑んだ。
まるで陽だまりの猫の如き様子だ。
喉を鳴らす音までしそうに、ゆったりしておられる。
その横顔、閉じた睫毛に触れたくてならず、けれど疲れたろうと思うと出来ず。
俺は身をかがめ、その頬にかかる髪を指先で梳いた。
俺が身を起こした後も彼女は俺に髪を梳かせたまま、もう片方の俺の手を探し、見つけだして握る。
繋いだ指の隙間を埋めるように己の指を差し入れて絡ませ、残った親指で小さな掌や、手首を摩って労わった。
しかし己の指が幾度目かの往復で、急に何かを感じ、止まった。

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知らぬ土地・知らぬ世界へ行ったウンス。
苦労も恐怖も、全て忘れさせてくれる温もり。
再び出会えた喜びを、ヨンの膝の上で静かに感じているのでしょう。
なんか、とても大人の表現だなぁ:*:・( ̄∀ ̄)・:*:と思います。
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>mayuさん
うわーい❤
コメ、ありがとうございます。
ヨンの前に座るのは違う。
距離を感じたくはない。
でも、膝に座るのも違う。
そんな積極的にはなれない。
だから膝でした。私の中で(●´ω`●)ゞ
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我慢していたウンスの感情が、態度で表れた感じです。
一時でも、触れていたい・ヨンを感じていたいと、訴えているようです。
膝に凭れながら、ヨンに髪を梳いて貰う心地良さが、ウンスの心を癒しているように思う。
そして、無骨な武士は(笑)必死で感情を押し留め、恋人繋ぎと髪を梳く事で精一杯労っていますね。
二人の穏やかで、幸せな時間が伝わってきます。
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>mayuさん
こんにちは❤コメありがとうございます。
いよいよ台風、風雨本番ですが
mayu様のお住まいの地域が静かでありますように。
そうなのです。
向日葵だけ読んだら、ふーん、で飛ばすところも
今までのお話で、パイ生地が重なって
「ああ、ここ、こんな意味だった」と
読み返して、気づいて頂けるように
猪口才な仕掛けが、そこここにw
その中で一つだけ変わらず聴こえる
ヨンの声だけ信じつつ、書いております(〃∇〃)
ただ、難しいです。私の追っかけるものは
多分、気楽に二次を楽しみたい方にすると
重たさの押し付けなのかな、と思ったりします。
筋とか、構成とかはいいから!と気楽に読みたい方、
絶対いらっしゃると思うのです。
悩みます。゚(T^T)゚。
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>さらんさんへ
それはそれで、選択をされると思います。
重い時があっても、ヨンとウンスは揺るがないのですから、御自分の「シンイ」を信じて書いていただければと思います。
さらんさんのファン、沢山いらっしゃるじゃないですか(o^-')b
皆さん、UPと同時に「いいね」押してますよ(^▽^;)
私も、しょっちゅう気に掛けて見ていますもの(*゚.゚)ゞ
何だかんだと言いながら、ドップリ嵌っておりますしね(笑)
楽しみなんですよ、これからも宜しくお願いします(。-人-。)
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>mayuさん
コメありがとうございます❤
ううむ、難しいですね。
皆様の読みたいものと、自分の書きたいものと
中庸を取るのは、至難の業ですσ(^_^;)
いろいろ、考えます。
短篇に向いていない自分とか(爆
コメディやRが書けない自分とか(爆爆
何なら甘い話すら今一つな自分とか(爆爆爆
切ない話は好きなのですが
甘い話って何、何で照れてるの自分?みたいな
(°Д°;≡°Д°;)
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>さらんさんへ
大丈夫です!自信を持って下さい。
中庸を取る必要はありませんよ。
さらんさんのお話、離れる人はいません。
新たに入る人はいてもね(o^-')b
悲しい事があっても、辛い事があっても、続きが読みたくて待っています。皆さん惹き付けられていますもの。
このシンイにコメディもRも無くていいです。
それが、さらんさんの「シンイ」ですから。
そして、皆それを読みたいと思っていますから。
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>mayuさん
こちらにもコメありがとうございます❤
ふふふ、コメディもアリとは思うのです。
書けないだけで(^▽^;)
Rだって、Rだってたまには!
書けないだけで(°д°;)
書けないだけと言って、自分を甘やかし逃げる
この腐れ根性が、一番の問題です(-"-;A
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>さらんさんへ
ふっふっふっ・・・( ̄ー☆
じゃあ、書いてみますか?
短編で・・・(´0ノ`*)
良いですよ~γ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ
濃厚なのは、よそ様にお任せしてソフトに如何?
何時でもお待ちしているわ( ´艸`)
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>mayuさん
こちらにもコメありがとうございます❤
そうですねー、そのうちに(爆
大人になったら書いてみましょう(´0ノ`*)
何しろ他の二次に疎い私、そうか・・・
よそ様ではそんなに濃厚な・・・っっ!
私には絶対、絶対・・・
ヒー(°Д°;≡°Д°;)ムリムリデス
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>さらんさんへ
この年でも、ドギマギしますから~(//・_・//)
だから、あるがままに・・・(=⌒▽⌒=)
気負う事無く、必要と思えば書けるだろうし、なくてもそれは「さらんさんのお話」で良いのでわ?
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>mayuさん
こちらにもコメありがとうございます❤
そうなのです。
実は一つ、え!なお話を格納してあるので
それはその時にまた・・・とは思っておりますが
やはり、身の置き所なく照れて、身を捩る私。
だって、ヨンが・・・っっです。