四半刻ほどして、大護軍と医仙その方が二人で睦まじく、丘を下りてきた。
どういうことだ、一体何が起きているんだ。
チュンソクは混乱した頭で、この状況を整理しようと懸命に努める。
医仙が去って四年。
大護軍は刻を見つけては、体が空く限りこの丘の上に詰めていた。
その間は必ず一人にせよと、きつく命を受けた。
理由は誰も知らぬ。テマンや俺ですら、大護軍が医仙を待っている事は察したが。
何故天門の祠でなく丘で待つのか、そしていつそれが叶うのか、仔細は全く分からなかった。
そして五年前のあの時と同じく、忽然と現れた医仙は、去った時と変わらず、輝くばかりに美しかった。
あの赤い髪は亜麻色になってはいたが、抜けるような色の白さや大きな瞳は相変わらずだった。
しかし天界の女人は、歳をとらんのか。
今お二人がこうして並んでいても、同じような齢にしか見えん。
丘を下っていく二人より数歩下がり、テマンと俺は後に従っていた。
正確には、舞い上がってすぐにお二方の近くに駆け寄ろうとするテマンを、俺が牽制していた。
「テマナ」
その時出し抜けに大護軍に呼ばれたテマンは、一足飛びでその傍に駆け寄った。
「はい!!」
「医仙の帰還は内密極秘。誰にも一言も漏らすな」
「はい!!」
テマンが頷き、一歩下がる。
「チュンソク」
「は」
俺が寄ると、大護軍は更に一歩詰めて言った。
「この方を隠す」

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ウンスを護り、ただ自分の傍に静かに居て欲しかったのよね。
分かるわ、折角再会できお互いの愛の深さを知った知った後ですもの。
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>mayuさん
おはようございます❤コメありがとうございます。
mayuさまのほっこり探究道
続いていらっしゃるのですね❤
ここで癒されてくだされば嬉しいです(*v.v)。
ここにつながります。
だから、大丈夫です。