2014.08.13 ■向日葵 【長編】 さらん 向日葵 | 20 手裏房との話を終え私室に戻る頃。 日ごとに早まる秋の夕暮れは、もう部屋の半分ほどまでを橙色に染めていた。 「戻りました」 橙色の日差しが差し込む日当たりの良い窓際に、石鹸の塊が置かれている。 … 続きを読む