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春花摘・終章 | 桜伐る馬鹿 梅伐らぬ馬鹿・相聞 弐

    あの方の部屋の扉外、黙ったままで魘される声を聞く。 あの時も、そして今も。聞くたび心が痛む辛そうな声を。 あの時果たせなかった己の誓いの結果がこれだ。 目を離し火女らに攫われたあの方の傷がこれ…