2016.02.27 ■不倶戴天【長編】 さらん 不倶戴天 | 拾玖 「ヨンア」 「はい」 寝屋への扉を入った途端に冷たい寝台の端へと頽れるこの方の脇、手を引かれたまま腰を下ろす。 寝屋に射し込む凍った月明り。 並んで腰掛ける寝台の足許、窓桟の作る縞模様。 二人… 続きを読む