CATEGORY ■不倶戴天【長編】

不倶戴天 | 拾捌

    紅い唇から漏れた突拍子もない言葉。 馬鹿げている。夢に違いない。そんな事が起きる訳が無い。 「有り得ん」 俺の強い声に、この方は肩を掴まれながら頷いた。 「うん、そう思う。そう思うけど、でも」…