CATEGORY ■雲雨巫山【長編】

雲雨巫山 | 玖

    山道を上がりきり、山門前に馬を繋ぎ終え、この方と共に寺門をくぐる。 一足毎に重くなる歩。この方の瞳を見られない。 「ここが菩提寺なのね?」 この方は初めて訪れる到彼岸寺の門中を見渡し、俺を見上…