CATEGORY ■雲雨巫山【長編】

雲雨巫山 | 拾陸

    墓所の前、手を合わせ眸を閉じて静かに語りかける。 きっともう既に、そこでお聞きになられた筈です。 父上、母上。この方が俺をどう想って下さるかを。 一片の悔いもありません。 今迄失ったものにも、…