CATEGORY ■雲雨巫山【長編】

雲雨巫山 | 拾弐

    頭上を覆っていた木立が途切れ、明るい陽が射す空の下。 すぐ向こうに、幼い頃から見慣れた崔家の墓所が見える。 その墓所の前、地に膝をつき頭を垂れる一つの人影を認め、横の和尚様を振り返る。 和尚様…