CATEGORY ■寿ぎ【長編】

寿ぎ | 翌暁 【 結篇・終 】

    「・・・とにかく」 玄関先で口を開いた叔母上は何処か疲れたような、魂の抜けた声音で呟いた。 「何とかいう、婚儀の旅を愉しめ。一旦すべて忘れてな」 「ああ」 「王様には全てお伝え済みか」 「全て…