CATEGORY ■寿ぎ【長編】

寿ぎ | 10

    目の前のウンスの顔色が、目に見えて蒼くなる。その額にいやな汗が浮かび、震えた唇が色を失くす。 それでも黙ったままの甥嫁に声を掛けるべきか掛けざるべきか、私の瞬時の逡巡の間に大きく息をして、ウン…