CATEGORY ■威風堂々【長編】

威風堂々 | 61

    右へ。 冷たい寝台に張った敷布が、体の下で捩れる。 左へ。 まるで白い土のよう味気ない布が頬に触れる。 また右へ。夜の寝台の上幾度も寝返りを打つ。 もうあの方は眠ったろうか。それともまだトギと…