CATEGORY ■威風堂々【長編】

威風堂々 | 56

    婚儀まであと二日に迫った夜の寝屋。 寝台に腰を下ろし、窓外の庭を眺める。 窓から見える景色は、いつも通りの秋の夜空。 上がる白銀の月も、銀砂を散らした黒絹色の空も変わらん。 ただ俺達の刻だけが…