CATEGORY ■威風堂々【長編】

威風堂々 | 32

    「何故じゃ」 窓の外、紅い葉の揺れる影を壁に映す媽媽の御部屋の中。 媽媽のお問いに言葉に窮し、顔を伏せる。 「答えよ、チェ尚宮」 「媽媽」 「大護軍は高麗の、そして王様の懐刀だ。そうだな」 「…