CATEGORY ■紅蓮・勢【長編】

紅蓮・勢 | 74 (終)

    「・・・おかしいなあ」 朝日の射し込む部屋の中。 この方は徳興君の脈を診た指を静かに離し首を傾げた。 それすら平静に見守ることが出来る。 もし侍医が昨夜来ねば、奴が鍼を打たねば、今この方が脈を…