CATEGORY ■紅蓮・勢【長編】

紅蓮・勢 | 67

    「王様がおいでだ。獄を開けろ」 あの頃俺が繋がれ、そして奇轍も、徳興君自身も繋がれた地下牢の最奥の房前。 扉を守る禁軍の衛士に声を掛ける。 「はい!」 衛士が扉の閂の錠に鍵を差し込み戸を開く。…