CATEGORY ■紅蓮・勢【長編】

紅蓮・勢 | 4

    「大護軍!」 迂達赤兵舎に戻ると、珍しく大声でチュンソクが呼んだ。 埃のたつ兵舎の吹抜けでその声に足を止める。 ここだけは何も変わらない。天井の明り取りの窓からの光。兵舎の生木の段。 その段に…