CATEGORY ■堅香子 【長編】

堅香子 | 9

    歩き出したと同時に、道の先から迂達赤の兵士たちが駆けてくる。 今はもう見慣れたみんなの顔。 でも何も言えないまま、私はその体を避けて、ただふらふら歩く。 どうにかようやく、前へ、前へと。 歩き…