CATEGORY ■偽嫁御 【長編】

偽嫁御 | 15

    「チュンソク」 大護軍が兵舎に戻った途端に呼ぶ声を聞き、俺は慌てて駆け寄った。 「どうしました」 俺の問いに、少なくとも表面上は至って平然とした様子で、大護軍が返す。 「婚約式を執り行う」 「…