CATEGORY ■紅蓮・序【長編】

紅蓮 | 序・7

    翌早朝の出立。 そのまま山中を抜け、夕刻、次の野営地に着く。 日は暮れ落ち、辺りは夕闇に沈みかけている。 桜色の陽の名残が西の空に、山の稜線を薄らと浮ばせる。 野営地に点す其処此処の焚火が、薄…