CATEGORY ■珠の匣【長編】

一服処 | 珠の匣・5

    「食べられるなら、膳を運びます」 そう言った俺を見ると、この方はねだるように言う。 「ここじゃなくて居間で食べたいなあ。ずっと寝てたから体が痛いの」 「動いて大丈夫ですか」 怖々問えば、 「ベ…