CATEGORY ■珠の匣【長編】

一服処 | 珠の匣・1

    典医寺を出で、真直ぐに宅に帰る。 一刻も早く休ませねばならぬ。 「お帰りなさい、大護軍」 「おうテマナ、急に留守を預け済まなかった」 それだけ言うとこの方を馬から降ろす時間も惜しく、小さな体を…