CATEGORY ■吾亦紅 【長編】

吾亦紅 | 7

    脈診を習った後、薬房を出て庵に向かう。 何故彼の手首に触れた瞬間に、私はあれほど驚いたんだろう。 実習から研修医時代、病院でも、そして高麗でも、脈を取るのは私にとっては日常茶飯事だった。 今ま…