CATEGORY ■吾亦紅 【長編】

吾亦紅 | 3

    庵の庭の机の上に日記を広げて、私はとにかく分かる情報を片っ端から書き込む。 あの時元の断事官に言われた言葉が蘇る。 「私の曾祖父が、これを見つけた」 あの人のひいお祖父さん。 じゃあ今私がいる…