CATEGORY ■吾亦紅 【長編】

吾亦紅 | 18

    夜になると、気温が下がって来る。 まだ夏は始まったばかり。 そしてここは、ソウルよりずっと北。 肌寒いけれど、頭を冷やすにはちょうどいい。 私は部屋の外で、回廊の縁側に腰掛けて、旅籠の庭をぼん…