CATEGORY ■吾亦紅 【長編】

吾亦紅 | 14

    2日目の朝。 私が薬房に行こうと庵を出ると、門の前にソンジンが立っていた。 「行くぞ」 私の姿を認めると、それだけ言って歩き始める。 「おはようございます」 薬房の入り口で、笑って明るく声を掛…