CATEGORY ■吾亦紅 【長編】

吾亦紅 | 12

    私はもう一度先生を見た。先生は私を見て黙って頷く。 「モンケの命を受け先生の参内を求めて、ああして時折使臣が来る」 私じゃない。神医の先生を求めて。 現在の神医なら、無碍には扱われないはず。 …