CATEGORY 春波

一服処 | 春波・後篇

    「美味いですねぇ!」 春の夜の庭に向け、居間の扉は大きく開いてあった。 歓喜の声と共に、ムソンは三杯目の飯椀を空にする。 「いや、奥方様からも伺いはしましたけど、本当に美味い!」 手放しの称賛…