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一服処 | 春波・中篇

    「チェ・ムソン」 いつも何処か人を喰ったような、良くも悪くも底知れぬ処のある男。 それでもさすがに御前での最低限の礼儀は弁えているらしい。 奴は御声に呼ばれ、深く頭を下げ直した。 「二度目であ…