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2016 再開祭 | 薄・後篇

    「・・・・・・隊長様」 初夏の緑をゆっくりと食む若駒の横で司畜営官は鞍一式を手に、枯れた声で囁いた。 穏やかな馬場の一角、爽風には似つかわしくない緊張した空気が流れる。 鞍付けを嫌う馬もいる事…