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2016 再開祭 | 馬酔木・中篇

    「君の名は」 あの春。 頭の上からは元気を出せと、白い花がちらちら降って来た。 蹲る地面の足元には土筆の頭が、空に向かって立っていた。 膝を抱えて小さくなって、庭の隅にしゃがみ込んだ。 花の励…