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2016 再開祭 | 棣棠・肆

    まんじりともせぬ夜が更けていく。 西京兵舎の窓の外、稀に人の気配が近づいては去って行く。 今宵の歩哨なのだろう。その軍沓の足音をぼんやりと聞く。 あの方は、いや、あの女人は。 それでも二度と会…