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2016 再開祭 | 棣棠・拾

    「大護軍様」 揺れる灯りは、昨夜の金燭台の蝋燭のような豪勢なものではない。 今宵の灯火は場末の酒房の卓の上。 春の風のひと吹きで今にも掻き消されそうな、頼りなく質素な火。 角がささくれ乾き毛羽…