CATEGORY 手套

2016 再開祭 | 手套・後篇

    ようやく陽が射しこむ回廊の隅。 半身は冷たい日陰に隠れたまま床も壁も霜つく程冷えたその場で、優に八半刻は待たされた。 一人の女人を伴って戻って来た叔母上の足音が聞こえ、体の芯まで悴んで日向へ出…