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2016 再開祭 | 一酔千日・後篇 〈 手裏房 〉

    「ヨンの旦那!!」 この方を伴って酒楼の門を潜った途端、声と共にシウルが寄って来る。 歩く間にすっかり陽は落ち、宵闇と共にぐんと冷えた空気の中。 奴の吐く息が真白い煙のように立ち上った。 「何…