CATEGORY 待雪草

2016 再開祭 | 待雪草・前篇

    手渡された文を握り締めて兵舎へ駆け戻り、吹抜けの中を見渡した。 未だ生木段に腰掛けたままだった大護軍の許へ駆けつけ、無言でそれを差し出す。 息が乱れるのは焦りの所為か、駆けて来た所為か。 ハナ…