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2016 再開祭 | 孟春・中篇

    睨みあう廊下を隔て、叔母上の言葉にようやく俺は声を絞り出す。 「・・・何だと」 「耳まで惚けたか、情けない奴め。行先は公州の温宮にせよとの」 「聞こえてる」 公州の温宮。碧瀾渡から下れば、移動…