CATEGORY 花簪

2016再開祭 | 花簪・肆

    久方振りの国境の夕陽の朱赤の中で、泥に汚れた手足を漱ぐ。 井戸から汲み上げるその水は迂達赤兵舎よりもずっと冷たい。 共に汗と汚れを清める奴らの、漱ぐ顔にも手足にも小さな傷が幾つも見える。 それ…