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2016 再開祭 | 涵養・結(後・終)

    「・・・私にはごほうびがなかった」 寝屋の窓の外、浮かぶ夏の月。 窓の木桟に切り取られ、丸い銀盤に格子の影が掛かる。 「みんな良いものもらったのに、私だけ何もなかった」 寝台の上で拗ねたよう、…