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2016 再開祭 | 春夜喜雨・廿伍

    「あれ?」 庵の裏手の渓流へ降りる山道で小さな声を上げ、医仙が足を止めた。 今春に伸びた若竹が春の陽に新しい萌黄に透ける中、その視線が周囲を見渡す。 「ここ知ってる。このまま行くと、川よ?」 …