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春花摘 | 桃・3

    「媽媽!!」 高く甘い声が届く前。 桃の花影に見え隠れする白と紫の医官衣を、この眸でずっと追っていた。 届いた声に、ああやはりかと息を吐く。 いつになれば憶えて下さるのか。 どう譲っても俺達だ…