CATEGORY 空の鏡

2014-15 リクエスト | 空の鏡・1

    【 空の鏡 】     一雨ごとに、空気が温んでゆく。 すっかり暗い皇宮の回廊を渡りながら、しっとりと沈む周囲の闇を縫い、何処からか届く香りに俺は足を止めた。 「あ」 斜め…