CATEGORY ■雲雨巫山【長編】

雲雨巫山 | 拾捌

    突き放したような低い声。 俺に、そして俺の周囲の者たちに決して聴かせた事のない声。 この声を何処かで聞いた事がある。思い返して気付く。 そうだ、徳興君への声だ。 駆引の為にこの方を弄び俺に火薬…