CATEGORY ■吾亦紅 【長編】

吾亦紅 | 8

    翌朝、ようやく少し暖かくなっている寝台から無理やり体を引き剥して、少し前に歩いた雪道を逆に辿る。 行燈を手にぶら下げて、薬房までの道を行く。 今はもう薬房主をおじさんなんてとても呼べない。 こ…