CATEGORY ■雪割草 【長編】

雪割草 | 18(終)

    次にチェ・ヨンが炊事場を訪ねたのは、もうすぐ雪が解ける頃だった。 眩しい太陽の光が残った雪を輝かせる。 空気が、ほんの僅かに温かい。 チェ・ヨンが通り過ぎた木の枝から音を立て、雪がひと塊滑り落…