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2016 再開祭 | 天界顛末記・拾捌

    向かい合う茶房の中。 表の寒さで凍った体の芯が溶けるような温もりに息をつく。 店の窓の曇った硝子越し、通りへと目を向け隊長が問うた。 「奇轍は」 「探しておりますが、未だ見つかりません」 「六…